こんにちは。KOTE(こて)です。
久しぶりに高校受験関連です。
あっという間に8月になってしまいました。
受験生にとっては勝負の夏です。
今回はこれまでも毎年記事にしていましたが、今年の神奈川県公立高校の受験を振り返って神奈川県の塾別合格実績をまとめです。
まずは公立高校の合格者実績から。
今回も対象となる塾はこの3塾です。
STEP、臨海セミナー、湘南ゼミナール。
そして高校の対象は昨年と同様に旧学区のトップ校の20校です。
3塾の中で最も多く合格者を輩出している塾に黄色マーク、2位に緑マークを付けています。
2021年はSTEPの圧勝でした。
2022年はどうでしたでしょうか。
2022年神奈川県公立高校塾別合格実績はSTEPの圧勝
こうなりました。
結果的に見ると2022年もSTEPの圧勝です。
黄色マークがずらっと並んでます。
旧学区トップ校20校を対象にして合格者人数の比較をしていますが、その内の15校でトップとなりました。勝率75%です。
そして2位は臨海セミナー。20校中の5校でトップ。
勝率25%です。
3位は湘南ゼミナール。合格者数トップの高校がなくなってしまいました。最後の砦だったサイフロもついにSTEPにその牙城を崩されてしまいました。
勝率0%です。
神奈川の覇者、横浜翠嵐に異変
1つ異変が起きました。
神奈川の覇者「横浜翠嵐」の合格者数トップを臨海セミナーがとりました。ここ数年はずっとSTEPの不動の牙城でした。さらにその前は湘ゼミが圧倒的に強い時代もありました。うちの息子の頃はその時代でした。
近年3年間の横浜翠嵐への合格者数の推移を見てみましょう。
STEP124名に対し臨海129名とその差たった5名ではありますが、鼻差で差し切った形となりました。
これは大きいです。
なんと言っても横浜翠嵐高校。
今や神奈川の覇者どころか全国でもトップクラス。
東大合格者数では公立部門で東京の日比谷に次ぐ全国2位。
塾側としては何としても合格者トップを取りたい高校です。数年前までは湘南と並び称されて神奈川のツートップ的な存在でした。その前には川和の破竹の追い上げもあってSSKH(翠嵐、湘南、川和、柏陽)なんて呼ばれる時代もありました。
しかし今では圧倒的なトップ校です。断トツです。STEPとしては一番落としてはいけないところを落としてしまいました。例え1人差でもトップを死守したかったところです。
ただ、臨海セミナーのカウント方法には少し疑問に思われても仕方のない部分があります。それは全国学習塾協会なるものが存在するわけですが、その協会が定めた合格実績に関するガイドラインに自分たちの塾の生徒だとカウントする条件をこのように定めています。
3ヶ月以上在籍し、且つ、30時間以上の授業を受けた生徒
STEP、湘ゼミはこの基準に沿って合格者数を算出しています、という内容の一文がHPに記載されています。しかし臨海セミナーは「当社調べ」となっています。これは上記の基準「3ヶ月以上在籍」又は「30時間以上の受講」のいずれかに該当しない生徒が含まれている可能性が高いということになります。
塾選びの際には重要な情報となりますので、3つの塾が全て同じ基準でカウントしていることが望ましいですし、そうじゃないと選ぶ側は正しい判断を出来なくなる可能性があるということになってしまいますので、是非とも基準を合わせて欲しいものです。
とは言え、塾を選ぶ際に生徒さん達に選択肢を与えたことになったのは間違いありません。翠嵐を視野に入れつつ出来るだけ偏差値の高い高校を狙っていた層の生徒さん達、これまでならSTEPを選んでいた生徒さんの中から、今回の逆転で臨海を選ぶ生徒さんが少なからず出たのではないでしょうか。
2023年はSTEPも本気で巻き返しを狙ってくることが予想されます。
塾別3年間実績推移(STEP)
ではSTEPの3年間の合格者数推移を見てみます。
こうなりました。
ほとんど真っ黄色です。
黄色は3塾中の合格者数がトップだったところです。
ちなみに2020年は、茅ヶ崎北稜、秦野、新城の3校は集計してませんでしたのでデータがなくブランクとなっております。
3年間連続でトップをとっている高校が20校中12校。茅ヶ崎北稜や秦野も3年連続っぽいですがデータがないので17校中12校と言うべきでしょうか。それにしても圧倒的です。
2022年単独で見ると20校中15校でトップなわけですが、その15校のうちの13校で前年比でプラス成長となってます。合格者数を落としたのは2校のみ。秦野と厚木だけです。
そしてついにサイフロもとりました。あととれてないのは5校。今回落とした翠嵐と3年連続で臨海がとっている多摩、光陵、横須賀、そしてここも多分3年連続とっているであろう新城。この5校です。
まず翠嵐は来年間違いなく取り返さなくてはいけません。翠嵐はこの3年間で137⇒136⇒124と年々減らしているんですね。他の高校ではほぼ増やせているのですが、ここは何か課題があるのかもしれません。
多摩は臨海の牙城ですが、臨海はここ3年で、95⇒97⇒77と一昨年からは18名、昨年からは20名減らしてます。逆にSTEPは、38⇒40⇒52と順調に数を増やすことに成功しています。とは言えまだ3位なんですね。2位に湘ゼミがいます。湘ゼミは51⇒68⇒62ですから、ここは来年は三つ巴になりそうです。
塾別3年間実績推移(臨海セミナー)
続いては臨海セミナーです。
こうなりました。
臨海はとにかく横浜翠嵐をとったことが全てです。
昨年より26名増やしてます。問題はこれをキープできるかどうか。
来年はSTEPの巻き返しが怖いところですが、2年連続で翠嵐をとるとなるとこれは本物ということになりますから、入塾数にかなりの影響があると思います。そうなると翠嵐を目指しつつも直前で志望校を一段階下げるような生徒さん達もいますので、翠嵐に次ぐ上位校への波及効果も期待できるのではないでしょうか。
湘南、柏陽、川和、厚木、サイフロ、横浜緑ヶ丘。
このレベルの高校はSTEPが強すぎるせいもあるかもしれませんが、湘南、厚木でかろうじて2位。柏陽、川和、サイフロ、緑ヶ丘は3位です。このあたりの高校への実績をどのように伸ばしていくのかが課題ではないでしょうか。
来年、横浜翠嵐を死守できるかどうか。
壮絶なバトルとなりそうです。
塾別3年間実績推移(湘南ゼミナール)
最後に湘南ゼミナールです。
こうなりました。
言わずと知れた、通称「湘ゼミ」です。
うちの息子もお世話になりました。
さて、湘ゼミはどうしたのでしょうか。
実績がとんと振るいません。
うちの息子が通っていた頃は飛ぶ鳥を落とす勢いで翠嵐の合格者数を150人とか160人以上出していたこともあったと思います。そんなに昔のことでもないのですが。ほんの5年ぐらい前の話です。ざっと見た限りトップを狙えそうな高校がなかなか見つけられないのですが、まずはサイフロを取り返したいところです。あとは多摩が三つ巴になりそうなので多摩を何とかとりたい。あとは神奈川総合あたりでしょうか。または臨海が2位をとっている湘南の2位を狙うとか。
うちの息子もお世話になりましたので、湘ゼミには是非奮起していただきたいところです。
まとめ
塾業界、完全にレッドオーシャンではあります。限られたパイを奪い合うことになります。
この辺りを考慮してか臨海や湘ゼミは他県へも進出を開始してます。とは言えやはり神奈川が本拠地、本拠地でしっかりと実績を積み上げることが重要ではないでしょうか。
湘ゼミは森塾を運営する株式会社スプリックスが完全子会社化しました。この辺りのことも影響しているのかもしれません。
その点STEPは他県進出はしていないように見えます。神奈川で規模を大きくしていくしかないということで、神奈川でパイを奪い合う覚悟ができているのでしょうか。神奈川県内では圧倒的な強さを発揮しています。
あとはこれも毎回言ってますが、入塾者全体の数が分かりません。各塾とも発表してないと思いますが、これにも寄ります。例えば入塾者数が前年比で10%増えれば、実績も10%程度増えることが推測されます。例えば湘ゼミの入塾者数がSTEPや臨海より大幅に少なくて、合格率で算出したら実はトップだった、なんてこともあるかもしれません。母数が分かれば合格率も算出できますので、合格率が高ければ合格者数が少ないこともさほど問題にはならず、アピールポイントにもなり得ます。他の塾に先駆けて母数を発表するなんてことも検討してみて欲しいものです。
合格者数より合格率のほうが遥かに有用なデータですから。
では、今回はこのぐらいで。
最後まで読んで下さいましてありがとうございました。