こんにちは。KOTE(こて)です。
今回は2021年の大学受験における東京の私立御三家と神奈川の私立御三家、さらに最近進学率の向上が目覚ましい公立高校の中で関東公立御三家と称して私が勝手に指定した3校、大学受験での実績をもとに対決したいと思います。
一番強い高校はどこか。
どの御三家が強いのか。
これを検証します。
まず東京の私立御三家はこの3校。
開成高校
麻布高校
武蔵高校
神奈川の私立御三家はこの3校。
栄光学園高校
聖光学院高校
浅野高校
そして私が勝手に決めた関東公立御三家はこの3校です。
日比谷高校
横浜翠嵐高校
浦和高校
さらに各グループの次点として次の3校もエントリーします。
駒場東邦高校
サレジオ学院高校
西高校
東京私立御三家の次点は駒場東邦高校です。現在は武蔵ではなく駒場東邦を入れて御三家という見方もあります。
神奈川御三家の次点としてはサレジオ学院。オリジナルの御三家には及ばないものの、高いレベルの実績を継続的に誇っており良い学校のイメージがあります。
関東公立御三家の次点は都立西高校。東京の公立ワンツーという印象ですが、日比谷とは内容が異なるようです。千葉高校と迷いましたが、西高校にしました。
次点の3校はあくまでも参考の扱いです。
この3校ずつの戦い。
どの学校が強いのか。
どのグループが強いのか。
対象とする大学は、東大、京大、一橋、東京工業大の所謂東京一工と呼ばれる4大学。その他の旧帝大である北海道、東北、名古屋、大阪、九州の5大学。あとは人気の国公立医学部。
ランキングは合格者人数ではなく合格率で競います。卒業生の人数を母数にしますので、対象は現役合格者のみとなります。既卒の合格者は含めません。
では早速見てみましょう。
まずは合格者人数の一覧です。
こうなりました。
まず1つ残念なお知らせとなります。
栄光学園がHP上で合格実績が掲載されていません。調べられる範囲で調べましたが、旧帝への合格者数が不明の状態です。現在既に8月も終わろうかという段階ですが、今か今かと待ってましたが一向に掲載される様子もなく、仕方ないので分かるところまでのカウントにしたいと思います。
合格者人数でまず目を引くのはやはり開成高校の東大合格者です。107人となっており、2位の聖光学院が69人なので38人もの差をつけて圧勝です。
しかし今回は人数で競うのではなくあくまでも合格率で競います。
合格率ではどうなるか見てみたいと思います。
東大、京大、一橋、東工大への現役合格率ランキング
まずは東京一工への現役合格率ランキングです。
こうなりました。
どうでしょうか。
私は昨年度も同じような記事を書きましたのである程度予想はしてましたが、1位には予想通りの高校がきました。
聖光学院が37.83%で1位です。
2位は開成、32.05%。
聖光学院は10人中4人近くが東京一工のどこかに現役で合格します。2位の開成に5%以上の差をつけました。これは圧勝と言っていいのではないでしょうか。
この2校が30%超えとなりました。
続いて3位は浅野高校、28.08%。
これは意外と言っては失礼ですが、これほどの受験強豪校の中で3位をとるとは思ってませんでした。大健闘です。
4位は東京御三家次点エントリーの駒場東邦で26.79%、5位が日比谷高校で25.24%。駒場東邦との差僅か1.55%。日比谷は公立でこの順位です。ほとんどが中高一貫校の中で公立高校の3年間の期間だけで互角に渡り合ってます。日比谷、恐るべし。
ここまでが25%以上ということで4人に1人が東京一工に現役合格します。
6位は栄光学園、7位は武蔵、8位が麻布高校になりました。ここまでが20%以上です。5人に1人以上が現役合格。まだ十分すごい。
9位は横浜翠嵐で19.55%。こちらも大健闘ではないでしょうか。10位が浦和と公立が続きますが、浦和は14.48%と9位の翠嵐とは5%ほど差がありました。
11位がサレジオ学院、最下位の12位は西高校となりました。それでもいずれも10%以上です。対象は東京一工ですから。40人のクラスなら4人程度が現役合格です。これでも十分すごい実績です。
東京一工+旧帝+国公立医学部への現役合格率ランキング
対象を広げます。
次は東京一工に旧帝と国公立医学部を加えて現役合格率ランキングを出してみます。
こうなりました。
昨年もそうでしたが、やはりこの学校が今年もトップ。しかも僅差ではなく断トツでトップです。驚愕の数字です。
聖光学院!50.43%!
50%越えです。つまり、聖光学院の生徒は東京一工か旧帝か国公立の医学部に2人に1人の割合で現役合格してしまうのです。凄すぎる学校ですね。何と言う破壊力。
続いて2位は開成と思いきや駒場東邦がきました、38.39%。次点エントリーなのに全体の2位です。強い!しかしトップの聖光学院とは10%以上差が開いてしまいました。
3位こそ開成と思いきや、なんと日比谷で37.86%。2位との差僅か0.53%。
そして4位が開成でした、37.18%。2位駒東から4位開成までの差も僅か1.21%。この3校は大接戦です。
5位が浅野高校で35%。
ここまでが35%以上となりました。
6位は横浜翠嵐で30.88%。何度も同じこと言ってしまいますが、翠嵐も公立ですからね。それでこの実績。本当にすごい。
なんかもう驚いたり、褒めたりする新たな言葉が浮かばなくなりました。同じ言葉の連発になります。語彙力がなくてすいません。
ここまでが30%以上になります。
7位は栄光学園、28.98%。
8位は武蔵、27.65%。
9位は麻布、26.69%。
10位は浦和、25.84%となりました。
ここまでが25%以上です。
7位に栄光学園が入りました。栄光学園は冒頭で説明しました通り旧帝への現役合格者数が分かりませんので0人でカウントしてます。実際には5~10人ぐらいはいると思いますが。ここは正確な情報とはなってませんが、残念ですが仕方ないですね。
11位に西高校で20.57%、12位にサレジオ学院で19.53%。東京一工部門では西が最下位でしたが、1つランクアップしました。西は2割強、サレジオ学院は僅かに20%を切ったものの約2割となりました。
以上が高校ごとのランキングとなります。
御三家対決!東京私立 vs 神奈川私立 vs 関東公立
さて御三家対決です。
これはグループ戦です。
東京御三家、神奈川御三家、関東公立御三家、勝つのはどの御三家でしょうか。
まずは東京一工での対決。
こうなりました。
優勝は神奈川御三家です。
続いて東京御三家、3位に関東公立御三家となりました。
続いて東京一工+旧帝+国公立医学部。
こうなりました。
こちらも優勝は神奈川御三家でした。
2位の東京御三家に7.17%の差をつけて優勝。
結構な差です。
そして2位東京と3位関東公立の差がなんと僅か0.33%。もう誤差の範囲です。ほぼ互角。公立でも日比谷や翠嵐、浦和などの高校に進めば、もはや東京の御三家と比較しても遜色無いということです。これは公立でも3年間という中高一貫校に比べれば短い時間の中でも取り組み方によって互角の実績を出すことが出来る証明出となりました。
日比谷や翠嵐にはもうそのノウハウも蓄積されていることと思います。但し、入学してからが決して簡単ではない、かなり厳しい生活が待ち受けていることが想像されます。
参考までに上の表にそれぞれ東京②という名前で数字を出してみました。東京②とは御三家には入れてなかった駒東をいれて、ランキングが一番低かった麻布を外した数字です。
開成、駒東、武蔵の数字ということです。
こちらの数字だと神奈川御三家にかなり迫ってきますがそれでも神奈川御三家の勝利です。
まとめ
色々な見方があるとは思いますが、今回の結果を見る限りでは神奈川御三家のほうが東京御三家より強いと言って良いのではないでしょうか。
特に聖光学院の強さは圧倒的です。これはもう完全に開成を超えたと見て良いと思います。
しかし開成はそもそも東京一工の中では東大以外を目指す人は少ないと聞いたことがあります。
あくまでも東大。
一年浪人しても東大を目指し、もしダメだったらそのときはスパッと諦め早慶に進学する。そんな校風だと。今回の対象である京大、一橋、東工大はそもそも目指してないということも有り得ます。
確かにそういう校風はあるかもしれません。
なので今回のランキングとは関係ないですが、参考までに東大のみの合格率ランキングを載せます。
東京大学2021年現役合格率ランキング
(現役合格数/卒業生数)
筑波大学附属駒場高等学校 43.48% (70/161)
灘高等学校 34.72% (75/216)
聖光学院高等学校 30.00% (69/230)
開成高等学校 27.44% (107/390)
桜蔭高等学校 26.64% (61/229)
栄光学園高等学校 19.32% (34/176)
駒場東邦高等学校 16.96% (38/224)
麻布高等学校 15.76% (49/311)
東京都立日比谷高等学校 15.53% (48/309)
西大和学園高等学校 14.33% (51/356)
浅野高等学校 14.23% (37/260)
なんとこちらでも聖光学院が開成より上位に入っています。このランキングが示すように、東大に絞ってみても聖光学院が開成を上回ってます。
開成がモンスター級の学校であることに変わりはないですが、もはや聖光学院もそれを上回るほどのモンスターになったということですね。上を見ればあとは筑駒と灘の2校だけです。それにしても筑駒は異次元ですね。
あとは東京の御三家では実績からすると駒場東邦は外せない感じになってきてます。東大だけではなく、京一工や旧帝、医学部へもバランス良く合格しています。
麻布の実績が下がっているようです。下がっているとは言ってもすごい実績ではありますが。
印象では武蔵のほうが下がっているかと思ってましたが、今回のランキングではどちらも武蔵>麻布となってました。単年で見れば浮き沈みはもちろんあると思いますが、超名門校ですから長い目で見れば高水準で安定はしていると思います。
神奈川のほうでは聖光学院が別格となりました。そして浅野が大躍進です。栄光学園が少し元気ないように見えます。以前は栄光>聖光>浅野という印象でしたが、どうやらいつの間にか聖光>浅野>栄光となってしまっているかもしれません。
SAPIX偏差値を見ると、聖光学院64、栄光学園62、浅野58です。一概には言えませんが、栄光と浅野に関しては入り口の難易度と出口の実績が逆転しているように見えます。少なくとも私には浅野のほうがお得に見えてしまいます。
とは言え、東大の現役合格ランキングを見ても栄光は全国で6位です。さらにランキングでは旧帝をゼロにしてますので、仮に10人合格者がいたとすると34.66%となり浅野高校の35.00%に大接近します。実績を落としているように見えても実はこれですから。さすがではあります。
公立高校では日比谷の強さと横浜翠嵐の躍進が光りました。東京一工+旧帝+国公立医学部部門では日比谷は3位に入りました。全国トップクラスの名門中高一貫校に割って入ってきてます。翠嵐も日比谷に追いつけ追い越せの勢いがあります。高校3年間の受験勉強でこの実績です。高校の3年間はとんでもない努力の日々なのだと推察しますが、東京一工を狙うのに十分な実績を持つ全国でも数少ない公立高校であることには間違いありません。
大体以上となります。
中学受験でこの辺りの学校を検討されている方は良く検討されたほうがいいかもしれません。
今回の結果が示すように、仮に中学受験で良い結果が得られなかったとしても高校受験で日比谷や翠嵐のような高校に進むという選択肢もあります。
いつも思っていることですが、やはり実力は単年で見るのは危険ですので、最低でも直近3年間の平均値で比較する必要があると思います。
あとは学校との相性です。
入学してから「なんかこの学校合わないな」ってならないように。事前に十分過ぎるほど調べておくのが良いと思います。今はコロナで学園祭のようなイベントも中止されているところも多いと思いますが、出来るだけ実際に訪れて、直に見て、聞いて、雰囲気を肌で感じることが重要ではないでしょうか。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
では!